知能情報工学演習I(岩村担当分)

演習後半ではC言語をやります。林晴比古著の「新C言語入門ビギナー編」を参考にします。

授業の内容、課題

5月29日：プログラミング環境（テキスト1,2章）
6月 5日：変数とデータ型（３章）、演算子（４章）
6月12日：コンソール入出力（６章）、配列（３章）、数学処理の標準ライブラリ（１１章）
6月19日：制御文1 （テキスト５章）
6月26日：制御文2（テキスト５章）
7月10日：関数（テキスト７章）、プリプロセッサ（テキスト１０章）
7月17日：応用プログラム

おまけ

デバッガーgdbの簡単な使い方
10進数、8進数、16進数の対応表

5月29日
- 授業内容(PowerPoint)
- 授業内容(PDF)
- 課題提出の方法
- 課題の回答(PowerPoint)
- 課題の回答(PDF)

6月5日
- 授業内容(PowerPoint)
- 授業内容(PDF)
- 課題
- 課題の回答(PowerPoint)
- 課題の回答(PDF)

6月12日
- 授業内容(PowerPoint)
- 授業内容(PDF)
- デバッガーgdbの簡単な使い方
- 課題
- 課題の回答(PowerPoint)
- 課題の回答(PDF)

6月19日

授業内容(PowerPoint)
授業内容(PDF)
課題

課題1：キーボードから整数を入力し、その数が正でない場合はプログラムを終了する。その数が正の場合は偶数か奇数かを判別して表示する。入力された値が正である限りはこれを何度も繰り返す。
ヒント：偶数か奇数かは2で割り切れるかどうかで判定可能。後半2回目で紹介したものを使用するとうまくいきます。

課題2：キーボードから2つの整数を入力し、これらをaとbとする(ただし、a<b)。このとき、a+(a+1)+...+(b-1)+bを求めよ。ヒント：for文を使い、aからbまで足し算を実行するとよい。
ヒント：

1から3まで足すプログラム

#include <stdio.h>
 
int main(void) {
  int i, sum=0;

  for(i=1; i<=3; i++) {
    sum += i;	/* sum = sum+iと同じ */
  }
  printf("1から3までの合計は %d です。\n", sum);
 
  return 0;
}

課題3：5つの整数を記憶できる配列を宣言して、キーボードから入力した5つの整数を配列の各要素に記憶します。5つの整数の入力が終わった後、5つの値の合計、平均を求めなさい。ただし、平均の値は小数で出力するものとする。
課題4(optional)：キーボードから整数を入力してもらい、その整数が素数かどうかを判定するプログラムを作成しなさい。

課題の回答(PowerPoint)
課題の回答(PDF)

6月26日

授業内容(PowerPoint)
授業内容(PDF)
課題

課題1：キーボードから5つの整数を入力し、小さい順に並べ替えなさい。変数aとbの値を交換するときには以下の方法がよく使われる。

	  int a, b, tmp;
	  tmp=a;
	  a=b;
	  b=tmp;

ヒント：for文を二重に使うとよい。

for文を二重に使うプログラム(0、1、2、3の全組合せを取る)

#include <stdio.h>
 
int main(void){
  int i,j;
  /* 外側のforループ
     実は(for (i=0; i<4; i++))でも結果は同じになります。 */
  for (i=0; i<3; i++) {
    /* 内側のforループ */
    for (j=i+1; j<4; j++) {
      /* iとjの表示 */
      printf("i=%d, j=%d\n",i,j);
    }
  }
  return 0;
}

課題2：キーボードから3桁の自然数を入力したとき、1の位、10の位、100の位に同じ数字がちょうど2つあるかどうかを調べよ。
課題3(任意)：キーボードから自然数を入力してもらい、その数を素因数分解しなさい。

課題の回答(PowerPoint)
課題の回答(PDF)

7月10日
- 授業内容(PowerPoint)
- 授業内容(PDF)
- 課題
- 課題の回答(PowerPoint)
- 課題の回答(PDF)

7月17日

授業内容(PowerPoint)
授業内容(PDF)
課題

課題1：キーボードから5つの整数を入力し、0番から4番までの番号を付けます。5つの数字の最小値とその数字の番号を求めなさい。ヒント：求める値(最小値とその数字の番号)だけ覚えておけばよく、ソートをする必要はない。また、同じ数字が複数あった場合はそのうち1つを表示すればいいものとする。
課題2：掛け算の九九の表を画面に表示しなさい。ただし、for文を2重に使うことにする。

printfの書式の指定方法(の一部)

整数の場合、printfに「%d」と指定する代わりに「%4d」と指定すれば、4文字分の幅を確保して出力する。テキストp.151にある「printfのオプション指定」を参照のこと。以下、使用例。実行してみるべし。

printfの書式の指定方法(の一部)のプログラム例

#include <stdio.h>

int main(void) {
  int i;
  int a[]={-10,300,5,7,19};

  for (i=0; i<5; i++) {
    printf("%4d",a[i]);
  }
  printf("\n");

  return 0;
}

課題3：与えられた文字が5種類の文字(0、1、2、3、4)のどれかを認識するプログラムを作りなさい。ここで認識とは、認識する画像と一番似ている(ある距離尺度で計った距離が一番小さい)学習パターンの画像を選択することである。距離尺度は何でもいい。認識するパターンはキーボードから入力するのではなく、文字データを記録したプログラムの配列sampleで与えられている値を用いる。配列sampleの値は自分で変更してもいい。

絶対値のとりかた

整数(int型)の場合、プログラムの最初に「#include <stdlib.h>」を加え、「abs(値)」という関数を用いる。以下、使用例。実行してみるべし。
絶対値のプログラム例
#include <stdio.h> #include <stdlib.h> int main(void) { int a, b; a=-1; b=abs(a); printf("a=%d, b=%d\n",a,b); }
(たぶん要らないけど)小数の場合、プログラムの最初に「#include <math.h>」を加え、double型であれば「fabs(値)」という関数を、float型であれば「fabsf(値)」という関数を用いる。

ヒント：課題1ができれば、キーボードから数字を入力する代わりに、配列templateと配列sampleの距離を用いればよい。

デバッガーgdbの簡単な使い方

Segmentation faultが発生するプログラム：aaa.c

#include <stdio.h>
 
int main(void) {
  int a[2];
  a[0] = 10;
  a[1] = 20;
  a[100000] = 30;
 
  printf("a[0] = %d\n", a[0]);
  printf("a[1] = %d\n", a[1]);
  printf("a[100000] = %d\n", a[100000]);
 
  return 0;
}

「-g」をつけてコンパイルする。
```
 gcc aaa.c -g
```
実行形式(この場合はa.out)を指定してgdbを実行する。
```
gdb a.out
```

画面にgdbのメッセージと「(gdb)」というプロンプトが表示される。

GNU gdb Red Hat Linux (6.0post-0.20040223.17rh)
Copyright 2004 Free Software Foundation, Inc.
GDB is free software, covered by the GNU General Public License, and you are
welcome to change it and/or distribute copies of it under certain conditions.
Type "show copying" to see the conditions.
There is absolutely no warranty for GDB.  Type "show warranty" for details.
This GDB was configured as "i386-redhat-linux-gnu"...Using host libthread_db library "/lib/tls/libthread_db.so.1".
 
(gdb)

runと打つと、プログラムが実行され、エラーの箇所で止まる。この場合は7行目でSegmentation faultが起こったことがわかる。

(gdb) run
Starting program: /home/nt/tmi00113/unix/a.out
 
Program received signal SIGSEGV, Segmentation fault.
main () at aaa.c:7
7         a[100000] = 30;
(gdb)

変数の値を表示する「print」や、エラーの場所を特定する「where」などのコマンドを必要に応じて使う(今回は省略)。
終了するときは「quit」と入力する。「The program is running. Exit anyway? (y or n)」と聞かれる場合は「y」と入力すると終了する。
```
 (gdb) quit
The program is running.  Exit anyway? (y or n) y
```

参考：ファイヤープロジェクト

10進数、8進数、16進数の対応表

10進数	8進数	16進数
0	0	0
1	1	1
2	2	2
3	3	3
4	4	4
5	5	5
6	6	6
7	7	7
8	10	8
9	11	9
10	12	A
11	13	B
12	14	C
13	15	D
14	16	E
15	17	F
16	20	10

岩村雅一(いわむらまさかず) <masa@cs.osakafu-u.ac.jp>

角度(度)	ラジアン
0	0
30	π/6
45	π/3
90	π/2
180	π
360	2π

10進数	8進数	16進数
0	0	0
1	1	1
2	2	2
3	3	3
4	4	4
5	5	5
6	6	6
7	7	7
8	10	8
9	11	9
10	12	A
11	13	B
12	14	C
13	15	D
14	16	E
15	17	F
16	20	10

10進数	8進数	16進数
0	0	0
1	1	1
2	2	2
3	3	3
4	4	4
5	5	5
6	6	6
7	7	7
8	10	8
9	11	9
10	12	A
11	13	B
12	14	C
13	15	D
14	16	E
15	17	F
16	20	10

10進数	8進数	16進数
0	0	0
1	1	1
2	2	2
3	3	3
4	4	4
5	5	5
6	6	6
7	7	7
8	10	8
9	11	9
10	12	A
11	13	B
12	14	C
13	15	D
14	16	E
15	17	F
16	20	10